主食としての「パン」VS「ごはん」。  2006年12月1日記事

 

【パンの原料小麦は、ほとんどが輸入小麦。】
お米はいうまでもなく、日本人の主食です。
お米は現在で、年間約900万トンほど消費されますが、そのほとんどは国内で生産されたものです。


最近、お米の輸入量も増えていますが、それでも平成17年でお米の自給率は95%ほどあります。
さて、パンや麺類などの原料となる小麦ですが、こちらは年間約600万トンほど消費されており、そのうち国内で生産されている小麦の割合は、約14%です。残りの86%は海外からの輸入なんですね。


ちなみに国内産小麦で、パンに使用されるのは全体の1%程度だそうですから、私たちが口にするパンの原料小麦は、ほとんどが輸入物です。

 

17ILAO38_s200.jpg【主食の一端を担うパン。】
さて、その600万トンのうち、パンに使われる原料はというと、平成17年で、年間約120万トンもあり、国内で消費される小麦の、約5分の1を占めています。


この数字で見るとパンも今や主食の一端を担っているのだとあらためて感じます。「お米は炊くのに時間と手間がかかる、パンはそのまま食べられるから簡単。」と考えられがちです。焼きたてのパンは、とても香ばしく、軽く食べられるので、身体にも良いような気がしますよね…。

 

【いつも美味、菓子パンは科学技術の結晶!?】
しかし、パンとごはんは、まったく違うもの。パンは製品、ごはん(お米)は素材です。
さてパンは、製粉された小麦粉に水と酵母、食塩、イーストフード、砂糖、油脂、乳化剤などを加えて練って寝かせ、発酵させたうえこれを焼くというように、作るのに大変な手間がかかります。


しかも製造の過程では、発酵を助けるために炭酸カルシウム、塩化マグネシウム、塩化・炭酸アンモニウムなどのイーストフード、品質劣化・硬化を防止するためにしょ糖・グリセリン脂肪酸エステルなどの乳化剤、酸化防止剤などの多くの添加物が使用されます。


菓子パンだとさらに糖分、脂質があがり、添加物も増えます。
何日も焼きたてのようなパンの食感はまさに科学技術の結晶といえるでしょう。

 

【問題は添加物…ごはんはゼロ、パンは?】
これに比べると、特別なことをしなくても長期間保存でき、精米して水を加え火にかけるだけで炊けるお米は非常にシンプルです。
このようなシンプルさは無添加という安心感にもつながります。

06ILAS33_s200.jpg
お米も栽培方法などで安全性には差があるものの、パンに比べればお米そのものが自然食品といってもよいくらいでしょう。


パンも古代から数千年の主食の歴史を持っていますので、一概に甲乙をつけることは出来ませんが、添加物たっぷりの製品化されたパンが主食としてお米にとってかわるのはちょっと怖い気がします。


穀物が少なく砂糖を大量に摂取するような食生活が続くと低血糖症、ビタミン・ミネラル欠乏を招きます。


 このような状態では人間はイライラし、性格も攻撃的になるそうです。
「最近の少年の凶行は食文化の変化による影響が大きい」とはNPO法人民間稲作研究所代表の稲葉光國先生のお話しです。


少年犯罪や事件の原因がすべて食生活にあるということではありませんが、ファーストフードやコンビニに偏重した現代の食生活を考えると全く無関係ともいい切れません…。
当たり前の日本人の主食「ごはん」をぜひ見直して欲しいと思います。


パンを食べるなら、なるべく添加物たっぷりの菓子パンだけは避けたいものですね…。

 

「玄米工房通信」2006年12月1日記事