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最近、店頭に並ぶ納豆や豆腐などの大豆製品には必ずと言って良いほど「遺伝子組み換え大豆は使用しておりません」というメッセージが入っています。
そして私たちは、それらの食品を安心して購入するわけですが、厚生労働省の実態調査によれば「遺伝子組み換え作物不使用」と明記した食品の30%以上で遺伝子組み換え作物が検出されたそうです。
今回はそのように私たちの食卓に密かに忍び寄る遺伝子組み換え食品のお話です。
◆5%までは「遺伝子組み換え作物」混入OK?
さて、このように「遺伝子組み換え作物不使用」と表示された製品から、しかも3分の1にも及ぶ割合で、遺伝子組み換え作物が検出されるといった事態が起きるのは何故でしょうか?
実は日本政府が定める「遺伝子組み換え食品」の表示制度に根本的な問題があるようです。
EU等では、全製品に対し表示義務があり、しかも0・9%以上の混入が認められれば、遺伝子組み換え食品としてみなされるのに対し、日本の表示制度では、5%までは「遺伝子組み換え作物」が混入していても、「遺伝子組み換え作物不使用」の表示が認められています。
◆醤油や油は「遺伝子組み換え作物フリーパス?
しかも油や醤油といった製品については「遺伝子組み換え作物」に関する表示義務は一切ありません。
ところが恐ろしいことに、こうした遺伝子組み換え作物を使用する製品の9割はこうした規制のない油や醤油だと言われています。
ちなみに日本で表示義務のある製品は豆腐などの大豆製品15品目、トウモロコシ製品9品目、ジャガイモ製品6品目だけです。
◆日本は世界最大の「遺伝子組み換え食品」輸入国?
日本の大豆の自給率はたったの5%、残りの95%は輸入に頼っています。そしてその輸入大豆の80%はアメリカからの輸入だということをご存知でしょうか…。
そしてさらに恐ろしいことに、アメリカの大豆畑の80%は、遺伝子組み換え作物を強力に推進するモンサント社から供給された種子を使用しているのだそうです。
実はすでに世界中の全大豆栽培面積の55%は遺伝子組み換えだという報告もあります。
そんな中、表示規制の甘い日本は、世界最大の遺伝子組み換え作物輸入国であり、モルモット状態とも言えるかもしれません…。
◆封印される!?遺伝子組み換え食品の危険性…
さて前出のモンサント社が開発した遺伝子組み換え作物には、除草剤農薬をかけても枯れない「除草剤耐性」と、虫が葉っぱを食べると死んでしまうという「害虫抵抗性」という2種類があります。
このように虫が死んでしまう作物や、農薬をかけても枯れない作物を、果たして人間が食べても大丈夫なものなのでしょうか?
イギリスのある学者は、害虫抵抗性のジャガイモを食べたねずみに腫瘍ができたり、害虫抵抗性トウモロコシの花粉によって大量の蝶の幼虫が死んだ等の報告をしました。
ところがこの学者は、この研究発表後追放されてしまったそうです。
どうにも謎の多い遺伝子組み換え問題ですが、知らないうちに私たちの目の前の食品に含まれている可能性があるのですから、もっと身近な問題として、私たち自身が関心を持たなければいけないのかもしれませんね…。
(この記事に掲載のデータ等は2004年10月現在の調べによるものです。)
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