【その7】『こだわって作っている農家だから美味しい』も間違い…。

 慣行栽培(普通の栽培)農家と、特別栽培農家では、考え方や技術が全く違うというお話しをしましたが、特別栽培農家でもやはりそれぞれに、考え方や技術の差があることは否めません。

 最近でこそ、全国至るところで「安全で美味しいお米をお届けします」という農家が名乗りを挙げているわけですが、この時流に乗ってにわか特栽米農家もどんどん増えていますから、その差は尚のこと大きくなっていることでしょう。

 新食糧法施行後、新聞やチラシ等で「こだわり農家の産地直送米」みたいな広告を目にすることが増えてきました。しかもカラー印刷でとても立派なチラシだったりします。

 農家からの流通が自由になった現在「農家も作物を作るだけでなく営業ができなければ…。」という風潮があるようです。

 しばらく前に、稲作経営者会議の青年部の方からお聞きした話ですが、最近の会合ではもっぱら販売促進に関する話題が多く、栽培に関する話題は、以前に比べずいぶん減ったということでした。

 そんなわけで生産者側でもバンバン売り込みをかけていますから、片っ端から額面通りに生産者を信用してしまうのも考えものです。
チラシが立派できれいだから、でっかい生産者グループだから、JAや肥料屋さんが技術指導しているから、レベルが高いわけではありません。

 営業力と栽培技術はもちろん別物ですし、でっかいグループの場合は個々のレベルの差が品質のバラツキになったりすることも往々にしてあります。

 また肥料屋さんやJAが技術指導をする場合、一見良いように思えますが、指導する側において、肥料等の資材販売など経済的な目的が中心になってしまったり、品質の均一化ばかりに目が向いてしまったりといったデメリットもあります。(すべてがそうだとは言いませんが…。)