「行動なき理論は意味がなく、理論なき実践は無駄が多い」


私とおつきあいの長い方は、幾度となく耳にしていることと思う…私の大好きな言葉です。


最初に、この言葉の「理論なき実践は無駄が多い」というところを実感したのは、学生時代に趣味にしていた音楽でのことでした。

200802関根はずかしながらギター中

俗に言う「音がぶつかる」ということがわかるようになったのは「理論」のおかげでした。

(音がぶつかるというのは、2つの音が同時に半音程で鳴り、不協和音を奏でることです。)


もう昔の話で恐縮ですが、私が学生の当時、自分で作った歌を自分で歌う「シンガーソングライター」が全盛で、私もアリスや松山千春などに憧れギターを始めました。


当時のこうしたミュージシャンたちは、こぞって「楽譜なんか読めなくても音楽はできる」と豪語していたのですが、私もそれに見習い自己流で曲を作ったり歌を歌ったりしておりました。


そんなある日、ヤマハの主催するポピュラーソングコンテストに応募してみたら、運良く予選を通過して東京大会まで進出、もしかしたら本選まで行けちゃったりして…なんて期待に胸を膨らませつつ、結果はあっけなく落選…。


それをきっかけにそのコンテストの審査をしていた作編曲の先生が主催する作編曲教室に通い始めました。

そして自分で楽譜を書くようになると、音楽の聞こえ方がまったく違ってきたんですね。


それまでわからなかった「音がぶつかる」ということも楽譜で確認しているうちに、感覚でわかるようになったんです。

各楽器の動きや、和音の音程がわかるようになったり…。本当に驚きでした。


たぶん「楽譜なんか読めなくても音楽はできるんだ!」とそのまま音楽理論や、楽譜に触れることなく音楽をしていたら、もしかしたら一生わからなかったかもしれません。


その後、仕事でも「理論なき実践は無駄が多い」ということを実感する出来事がありました。


20歳代の後半、父の死をきっかけに家業である酒販店を継いだ当時、何をやったら良いかわからず、知人の紹介で、当時関西方面で話題になっていた酒販店の全国組織に参加しました。


年商3億だとか、5億だとか、従業員を何人も抱えて大きな商売をする関西商人の諸先輩方にご指導いただきながら、見よう見まねで、いろいろなことをやりました。


ビール1ケースで○○プレゼントとか、お米とビールで○○円安いとか、春のクリーニングセールとか、灯油前売り回数券とか、浄水器設置キャンペーンとか、携帯電話が無料とか、酒屋だか何だかわからないことまで、1〜2週間ごとに、キャンペーンを変えるものですから、お店のパートさんは、「今、このキャンペーンやってましたっけ」とか、「これ今いくらでしたっけ」とか、もうチンプンカンプン。
しかも
なかなか、成果が出ないんですね…。


それだけなら良いのですが、お店のバックヤードには、ほこりをかぶった景品や、不良在庫の山ができ、これをどう処分しようかとまた頭を悩ませたりして…。


最後のとどめに、パートさんには「私もう店長には付いていけません!」と辞められちゃう始末…。

 

(笑)そんな中で出会ったのが、ランチェスター戦略というマーケティング理論でした。


弱者と強者の戦略、一番化、一点集中主義、地域戦略…。これを知ったことは、私にとってとても大きな衝撃でした。

ただ追われるばかりの毎日から、商売の仕方が変わり、仕事がとても楽しくなったことを思い出します。


半径2キロの商圏を36のブロックに分割し、地域戦略マップと称した、たたみ1畳ほどもある地図を壁に貼り出して、お客様の家を赤色で塗りつぶし、ブロックごとのシェア率を書き込んで…。


作業でしかないと思っていた酒屋の仕事が、戦略的な仕事になった気がしました。

それからというもの販促の成果が出始めたことは…、言うまでもありませんね。

 

実は、その理論戦略にそって決めた一番化商品が「お米」だったというわけなんです。

 

家業の「酒屋」の経営を助けるために始めたその「お米」が今、自分のライフワークとも言える「仕事」になっているんだから不思議なものです。


習うより慣れろ」と良くいいますが、

私個人的には、「でも早いうちに習った方が身につけるのは早い」という言葉を、その後に付け加えたいところですが…。(笑)

それでは、また来月!

 

《2008年2月1日発行 「玄米工房情報ふぁ〜む」コラム記事 関根珈琲舎より》

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