幻の16%って一体何のこと…?

実はこれお米に含まれる水分含量(お米に含まれる水分の割合)のことなんです。
今回はお米の水分についてのお話をしたいと思います。

農産物検査手帳表紙_s160.jpg
農産物検査手帳玄米のページ_s160.jpg

農産物検査手帳には水分の最高限度も記されています。

【15%を越えると規格外のお米…。】
通常お米を収穫したらモミのまま乾燥機に入れ、水分含量を通常14〜15%程度に乾燥させます。
農産物検査法によれば水分の最高限度は15%となっており、15%を超えたものは、1等米、2等米などの等級が付かない規格外ということになってしまいます。

 

【16%だから美味しい】
ところがお米は水分が高いほうが味が良くなり、16%くらいの水分で調整すればとても美味しいお米に仕上がるんです。


以下に米穀業界紙の関連記事をご紹介します。


『水分が14%でも15%でも、水加減の調整で、食味的にはほぼ同じ食感にご飯は炊ける。しかし、15%と16%では16%の方がまろみというか粘りに深みが出て、コメ本来のうまさを感じる事が多くなる。

さすがに17%になると水加減の調整が不可欠で炊き方が難しくなるが、ソフトな感触を好む人にはたまらない味ではないだろうか。
多くのコメは、乾燥度が進むほどに味も飛んでしまう傾向がある。
(平成14年9月5日・商経アドバイス記事「おコメの話」より)

 

【美味しいのになぜ出回らないのか?】
では、なぜ農産物検査法では15%以下という基準を設けているのか。
実はこれ、保管の問題が関係しているんです。お米は保管が悪いと、カビや、虫の発生、肌ズレ(玄米の表面がザラザラと毛羽立ったような状態になる事)など、即、品質の低下につながってしまいます。

寿倉庫内写真_s200.jpg

温度15℃、湿度75%前後で保管すると、味が落ちないのです。

これはお米の水分含量がが高いほど発生率が高く、かなり厳格に保管しなければなりません。逆に乾燥したお米ほど保管が楽なわけです。


通常、お米の保管には、温度15℃程度、湿度75%程度が、最適の環境だと言われていますが、集荷されたお米がすべてこのような状態の中で保管できるわけではありません。


政府の備蓄米などは何年も倉庫に寝かすことがありますから、やはり保管重視になってしまうのは仕方ないことなのかもしれません。
産地によっては出先の決まっているお米に限り15%を超える水分含量でも、等級を付けてくれる場合もあるそうです。


さて現在の法律では、この等級を付ける穀物検査を受けなければ、産地、産年、品種名を商品に記載できないと定められておりますので、生産者は水分16%で調整すれば美味しくなるのはわかっていても、等級の付かないお米をあえて出荷するような事は、当然するはずもありません。


ですから16%という高水分のお米が市場に出回る事はまずありません。
だから「幻」なんです。本当に残念なことですね…。この幻のお米食べてみたいと思いませんか?

 

「玄米工房通信」2006年11月1日記事

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