4.発想の方法あれこれ

企画のもとになるアイデアを発想するには、

いろいろな切り口や方法があります。

なにもないところから絞り出すのも大変ですが、

切り口がひとつしかないと、これまたかたよった発想になります。 

今回は切り口のヒントをご紹介しますね。

下に9つのヒントをあげてみました。

このページで、あくまでもアイデア発想の切り口の話です。

なにについてのアイデアかは問いません。

仕事のアイデアでもプライベートのアイデアでも、すべてのアイデアに通じます。

 

 

 1  必要から発想する
 2  不満から発想する
 3  希望から発想する
 4  限定的な状況を設定して発想する
 5  非常時から発想する
 6  限定的な人を設定して発想する 
 7  真逆を発想する
 8  関連して発想する
 9  時系列で発想する
   調査もほどほどに・・・

 

ここでひとつ注意事項ですが、発想を始めたら最低10個以上はアイデアを出しましょう。

ひとつ思いついたところでそれに夢中にならないことです。

わすれないためには 付箋紙などにたくさん文字にして書き出しましょう。

最近は発想のための便利なアプリケーションもありますね。

とにかく文字にして、目に見えるようにしてください。

ルール「質より量」を思い出してくださいね。

その後は、できたら思いついたことを人に話して、

その人のアイデアも出してもらいましょう。

 

1.必要から発想する

 「この商品やサービスがいまなくて(不足していて)、必要とされているから」

 「このポジション(位置)の商品やサービスが空白地帯になっているから」

 「これからこれが流行るのが分かっているから関連商品やサービスが必要」

 「会社でこの部分が弱く、他社に負けているから」

 「新人の教育の場所が必要だから」「子どもの将来に必要だから」

  などなど いろいろな「必要」を考えます。

 「必要」がたくさんリストアップできたら、アイデア書き出していきましょう。

2.不満から発想する

 必要の逆ですが、不満というのは「課題」でもあります。

 課題を見つけたら解決策となるアイデアもたくさんでてきます。

 日常的に人間が持っている感情なので、複数人数でもやりやすい方法です。

 不満の種は、現状の不便、不快、不調、不具合、不適切、・・・など

 ありとあらゆる場所に転がっています。

 まず不満をたくさん書き出して、解決するための商品やサービス、イベントなどの

 さまざまなアイデアを書き出します。

 ここでもやはり「質より量」です。

3.希望から発想する

 希望、理想、または夢から発想します。

 たとえばあなたが仕事で悩んでしまっているとき・・・。

 自分を責めたり人を責めたり、不平不満がわきあがってきたり、

 あげくの果てに胃が痛くなったりストレス太りしたりすることもあるでしょう。

 そんなときにも有効です。

 

 「こんな状況が理想だなあ」「もともとこれをやりたかったんだよな」

 「長い目になるが、時間をかけて世の中のためになりたい」

 「理想としてはこんなふうに顧客や社会に思われたい」

 「もっとゆっくり時間を過ごしたい」「あんな場所で商売をやってみたい」

 

 こうして考えていると、だんだん楽しく気分がよくなってくるでしょう。

 一方で「こんなこと叶うわけがない」

 「夢にすぎないこと考えてなにになるんだ」といったネガティブな思いがでてくるのも

 人間なら当たり前。

 

 そんなとき、ルール「自由奔放」を思い出してください。

 自分や他人を否定しないで、とにかく出し切ってみることです。

 希望をたくさんだしたら、「どうしたらそれがかなうか」考えてみましょう。

 それもたくさん。

 それをすることで、あなたの夢や希望は実現に大きく近づくはずです。 

  

4.限定的な状況を設定して発想する

 「夜」-「昼」、「女性」-「男性」、「シニア」-「ベビー」-「ジュニア」 …、

 といった「時間」や「世代」を限定して、商品やサービス・イベントなどを発想してみましょう。

 他には、「空間」「場所」を限定してみます。

 たとえば「喫煙」「禁煙」「駅」「リビング」

 「小学校」「コーヒーショップ」 「ベッドタウン」

 といったようなことです。

 また、「状態」を限定すると、

 「食事中」「電車の中」「ランニング」「勉強中」「仕事中」といった具合です。

 

 察しのよいあなた、なにか世の中の商品がいろいろ浮かんできたようですね。

 例えば食関連だと・・・。

 缶コーヒーだって一日中飲むものなのに、「朝」を打ち出している会社がありますね。

 24時間ファーストフードのお店もやはり「朝」、

 かといえば、バッグに入れられる「携帯するランチ」、一瞬で食事する「10秒飯」・・・、

 などなど、あげればきりがないほど、身の回りにありますね。 

  

 最近の世の中の商品は、きめこまやかに、ピンポイントのねらいを定めて

 世に出されているのです。

 そうかんがえると、たくさんのアイデアがうかびそうですね。

5.非常時から発想する

 状況から発想するということをもう少し限定してみましょう。

 「もし地震が起こったら」「もし携帯をなくしたら」「もし鍵をなくしたら」

 「もし食糧が買えなくなったら」「もし火事になったら」「もし帰れなくなったら」 

  こうした非常時を考えると、いろいろな商品やサービス、解決策が浮かびます。

 

  たとえば、もし火事が起こったら。

  逃げる方向がわからないかもしれない、視界が非常に悪くなるかも

  空気の状況が悪化してしまう、消防車をだれが呼ぶのだろう、

  子どもを助けられるのか、貴重品が燃えてしまう・・・

  それは当事者としては不安な大変な状況でしょう。

  また、もし隣で火事が起こったらという状況を考えると、違う発想もあるでしょう。 

  非常事態とは、日常ではなく、非日常です

   あってあたりまえのものがない状況を考えてみることで、

  びっくりするような気付きが得られます。

  一度やってみてくださいね。 

6.限定的な「人」を設定して発想する

 この発想は、今の時代に私はとても重要と考えます。

 たとえば「70代男性」ではなく、身近な誰かを想定してみます。

 「私の父だったら」どんなものに興味をしめすか、どんな生活をするか、

 退職してなにをしてみたいか、日常の幸せは何か、といったようなことです。

 もちろんお客様で考えるとしたら

 「A社の総務部の田中さんだったらどう思うかな」

 「B社の女性社長の佐藤さんは、なにに一番興味があるのか」

 「町内会のお祭りの担当になった太田さんは

 どうやってみんなを盛り上げたいのかな」

 といったこと、つまり「限りなく個人に接近する」 ということです。

 「みんな」というのは「誰も」と同じ時代になりました。

 しかし個人の嗜好をぐっとつかむと、それに同意する大きなマーケットが

 広がる時代です。

 インターネットも、ソーシャル・ネットワーキング・サービスやツイッター 

 ブログや動画、検索サイトにショッピングモールと

 コミュニケーションや宣伝のツールとして爆発的に広まり、多様化してきています。

 まさに、かつてない新しいコミュニケーションの時代といえるでしょう。

 

7.真逆を発想する

 「あったら・・・」⇔「なかったら・・・」

 「できたら・・・」⇔「できなかったら・・・」

 「熱かったら」⇔「冷たかったら・・・」

 「真夏だったら」⇔「真冬だったら」

 「繁華街だったら」⇔「畑の中の一軒屋だったら」

 といった具合に、真逆を考える方法です。 

 人は、となりの芝生が青く見えるもの。

 でも視点を変えれば、新たな気付きがきっとあるはずです。

 

 小さい商店ならではの悩み、大きなショッピングセンターならではの悩み、

 お金持ちならではの悩み、お金がない悩み、

 または、結婚しているからこその幸せ、独身だからこその幸せ、

 たくさん社員がいる会社、小さな家族経営の会社、

 都市だから、農村だから、日本の文化だから、欧米の文化だから、

 こうした真逆・対比の視点をもつことができると、

 アイデア発想も湯水のようにでてきそうではありませんか?

 

 やり方は、自分が想像・把握しやすい状況を考え、それとは

 真逆・対比関係にある状況を設定し、同じアイデアを両方のケースに

 どんどん貼っていくという方法です。

 真逆でも適用できる、今まで誰も気がつかなかった非常にすばらしい

 アイデアもわくかもしれませんよ。 

 

8.関連して発想する

 似ているもの、関係があるもの、連想できるものをどんどん発想します。

 お米→主食→パン→そば→いも・・・

 お米→白い→もち→正月→初詣・・・

 お米→消費が落ちている→主食の多様化→朝ごはんを食べない→・・・

 お米→ノンオイル→ダイエット→女子高生→弁当・・・ 

 

 などといったように、

 ひとつのワードでも連想・関連の方向性で、さまざまなストーリーができてきます。

 思いつく単語をやまほど書き出して、あとから分類したり、ストーリーをつくります。

 これは不思議で、自分でも思いもかけないアイデアが

 浮かび上がってくることがあります。

 一日一回やってもいいかもしれませんよ。また楽しく仲間と出し合うのもいいですね。

 

9.時系列で発想する・・・「現在の目」「過去の目」「未来の目」 

 上記で紹介した「不満」や「希望」を、一日の生活の単位で考えてみる、

 一年を通じて季節ごとにどんなことが起こるか、

 人の一生でどんな需要があるのか、

 歴史のサイクルでなにが起こってきたのか、

 ある人の現在はどんな過去から成り立っているのか、

 自分自身、企業、商品やサービスはいま、どんな時期にあるのか。

 といった発想の方法です。

 上記の発想法に「時間」を加えることで、より深く多様なアイデア発想ができます。

 ひとつの商品やサービス、イベントなどを展開するときに、

 時間についてよく考える必要があります。

 どんなでもライフサイクルというものがあります。

 誕生から死までがひとつの流れになっているように、

 世の中も時間のなかで変化していくのですが、

 これを予期して行動できるかどうかで、大きく違ってくるでしょう。

 それは1秒単位かもしれませんし、10年単位かもしれません。

 アイデアを発想したり、企画をたてるときに、ぜひ、現在の目、過去の目、未来の目

 物事をみてみてくださいね。

 

調査もほどほどに・・・まずはアイデアをたくさん出してみよう 

ところで・・・発想をする前に、やたらと調査をする人がいます。 

もちろん、調査して仮説をたてたうえで、企画に発展していくのですが、

調査のボリュームが大きすぎたり、的をはずれたりすると、

結局調査だけで終わってしまうことになりかねません。

 

たとえばあなたが、お店の店主で、お客様向けのイベントを考えたいと思っているとします。

周囲の競合の品揃えや価格を調査したり、

周辺住民の家族構成を調べたりするでしょう。

コンサルタントに相談すると、交通量調査をしましょうといわれたり、

顧客の男女比や時間帯別の構成、ここ3年の客単価の動きなども必要だといわれることも。

 

日経新聞や日経MJを一生懸命見て、世の中はこんな流れになっているのかという

好奇心と気付きも大きいことでしょう。

はては株価の動きや世界の為替の動きも気になるところです。

 

決して悪いことではありません。

 

でも。

もしあなたの目的が、売上を上げたい そのためにイベントを考えたい、

という目的であれば、

まずはお客様のことを考えて、お客様が喜ぶことを考えればよいでしょう。

調査を広げすぎると行動にうつす決心がにぶりますよ。 

 

もしあなたがサラリーマンで、営業の仕事をしているが、これからマーケティングの仕事に

移りたいと考えているなら、上司に感心してもらうために上記のことを調査したり

知識として仕入れるのはとてもよいことです。

 

自分がいま、なにを目的としてアイデア発想を行うのか、

ときどき振り返って確認するようにしてみてください。

 

次回は、「こんな企画は失敗する」です。 

 

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